転職活動完全ロードマップ【第六章】転職エージェントを最大限活用する方法

【第六章】 転職エージェントを最大限活用する方法

応募候補企業を探す過程でもう一つ重要な行事があります。
それが、転職エージェントの登録です。
今や、転職活動をする人で、転職エージェントに登録しない人はいない、というほど一般的なサービスになっています。

しかしながら、転職エージェントも正しい利用方を知らないと、全く意味がないどころか、気が付いたら本意ではない転職の後押しとなってしまった、などという惨事になることもままあります。

この章では、

・エージェントサービス利用の必修事項
・サービス利用のメリット
・皆が知らないエージェント最大活用法

をお伝えします。

第一節  エージェントサービス利用の必修事項

転職サイトに登録すると、同時にエージェントサービスの登録を求められることが一般的です。
それほどまでに浸透しているサービスではありますが、このサービスの基本構造をご存知ですか?
なんとなく、転職者の味方が増える!アドバイスをもらえる!(しかも無料で!!)、とだけ考えているそこのあなた(笑)、それではエージェントサービスを最大限活用することは到底できないでしょう。そればかりか、エージェントサービスによって、不利益を被る可能性さえあります。

まず、転職エージェントサービスを利用するなら、最低限押さえておきたいポイントを解説します。転職エージェントサービスは基本無料です。では、エージェントたちは毎日ボランティア活動をしているのでしょうか。キャリア迷子になってしまった僕たちを救うために善意で駆け回っている“ただの良い人”なのでしょうか。

この資本主義社会でそんな人がいるわけもなく(夢がない)、彼らはしっかりとお給料、また成果報酬を受け取っています。では、そのお金の出どころはどこなのでしょうか。我々サービス利用者はお金を払いません。だとすると、もう出どころは一つしかないですね。そう、彼らは、企業側から報酬を得ているのです!

「ふーん、それで?」と思った人、もう少しビジネス感度を上げたほうがいいかもしれません。これってよく考えたら、怖いことです。

どういうことか、もう少し詳しくエージェントの報酬体系について掘り下げましょう。


彼らの報酬は、基本的に自分の顧客(つまり我々サービス利用者)が、企業へ入社することが決まってはじめて発生します。そしてその金額の相場は、だいたい採用が決定した人の年収の3割と言われています。このお金がエージェントの母体会社(エージェントが所属している会社)へと入り、その一部が担当エージェントに還元されるといった流れになります。

この話の肝は、「エージェントは、最終的に顧客の採用が決定されないと1円にもならない」というところです。これは、しっかり頭に入れておいてください。本当に大事なことです。
企業を紹介しようが、書類を通過させようが、面接へ行かせようが、基本的に全部報酬は0です。採用の決定だけが彼らの報酬を決定づけます。

とすると、僕がある意味エージェントサービスが怖いと言った理由がわかると思います。極端な話、エージェントが“報酬のことしか考えない悪いヤツ”だった場合、あなたがブラック企業へ入社しようが、あなたが適性やキャリアとまるで合わない会社へ採用されようが、知ったこっちゃない、わけです。いやむしろ、エージェントにとっては、人材不足のブラック企業のほうが書類選考や面接基準がゆるく、「報酬をもらいやすい会社」だということにもなります。

もちろん、ブラック企業と知っていて顧客をそんなところへ入れ込むなんて、職業倫理に反するし、回り回って、悪評が立つので迂闊にそんな馬鹿なことはしませんが、十分有り得る話です。(中小規模のエージェント会社では、実際未だに顧客をブラック企業にどんどんブチ込むひどい業者も存在しています。)

ですから、まずは「エージェントというのは100%自分の味方だ」なんていう甘い考えを捨てましょう。エージェントは中立です。企業の味方でもあるわけですから。

サービスを利用する上では、エージェントの立場を十分に理解し、逆に「エージェントをうまく使う」つもりでいましょう。彼らは、身内や友人とは全く異なる存在なのです。自分が転職の舵を取るのだ!という主体的なスタンスを崩してはいけません。

第二節  エージェントサービス利用のメリット

かなり脅してしまいましたが、前節の内容は本当に忘れないでいただきたいと思います。
さて、しかしながら、自分が主体性を失うことなく、しっかりとサービスを利用することができるなら、エージェントはあなたに素晴らしい情報やアドバイスをもたらしてくれることでしょう。なんせ、彼らは正真正銘、転職活動やキャリアのプロなのですから。

私も転職活動をする中でエージェントサービスを利用しました。その経験から、このサービスには一体どんな価値があるのかをまとめてみました。

〈サービス利用のメリット〉

1.転職市場や業界動向の情報が得られる

最新の業界動向や、企業が欲している人物像の“流行”、歓迎される資格や職業経験、他の応募者のレベルなど詳しく知ることができます。自分の興味のある業界の動向は聞いておいて損はないでしょう。


2.キャリア相談ができる

自分のキャリアをどう発展させていくか、自分の経験をどう切り取れば企業へのアピールとなるか、最終的なキャリアゴールのためにどういうルートがあり得るか、など相談にのってくれます。おすすめは、自分の理想や想定、予定を一度すっかり話してみることです。何か有益なアドバイスがかえってくるかもしれません。ただここに関しては、あくまでも、そのエージェントの一つの意見、として捉えてください。エージェントはただのキャリアのプロであり、あなたの経験や気持ちや情熱を理解するプロではありませんので。そこはわきまえましょう。


3.企業との調整や交渉を行ってくれる

これを知っている人はあまりいないのではないでしょうか。簡単なものでは、面接の日程変更から、重いものでは年収の交渉まで、ありとあらゆる調整・交渉を企業としてくれます。面と向かっては言いにくいことでもエージェントはそれがお仕事ですのでサクサクやってくれます。離職率や有休の消化率なんか、なかなか聞きにくいので、「聞きにくいなー、でも知りたいなー」ということは一度エージェントに振ってみるのも手ですね。


4.シークレット求人を紹介してくれる

エージェントサービスに登録すると、シークレットサービスの求人にアクセスできます。誰でも見ることのできるサイトなどに求人を出したくない、という企業は案外多いものです。応募が殺到して対応コストがかさむ、競合他社に求人の情報を見られたくない、などが主な理由です。そういう求人はシークレットサービスとしてエージェントが把握し、この顧客なら公開してもよい、この顧客なら採用の可能性がある、と判断したら晴れて紹介してもらえます。残念ながら皆が皆紹介してもらえるとは限りませんが、こういうメリットが確かに存在します。


5.フィードバックしてくれる

書類の添削や、面接の返答例の添削、あるいは、すでに終わった面接についてエージェントから実際に企業側に評価を聞いてもらえることもできます。とにかくありとあらゆるフィードバックをお願いできます。これを使わない手はないです。長い目で見て、転職力をUPさせることができます。

第三節  エージェント最大活用法

エージェントは、先程も言ったとおり、顧客の採用が決定して初めて報酬を得ます。ということは、エージェントにとっては、「採用されそうな顧客」こそ上客なわけですね。つまり、やる気になる顧客なわけです。逆に、「こりゃだめだな、採用まで遠そうだ」と思われてしまうと、やる気になってくれません。実際、後回し的な対応をされることがあります。

本節では、エージェントのやる気とポテンシャルを最大限発揮させ、上手にサービスを利用する方法をします。本章の目玉です。


1.大手エージェントを利用する

これは、下ごしらえみたいなものです。大手は会社の名前を背負っているので、エージェントの質が担保されています。つまり、「ハズレ」が少ないんですね。また、訴訟問題でブランドに傷がつくことを嫌がりますので、ブラック企業など悪質な会社を候補からあらかじめ除外してくれます。中小規模のエージェント会社ではそうはいきません。無難に大手を選択しましょう。

2.競合させる

エージェントは、競合させるべきです。

そして、他のエージェントサービスも利用しているとはっきり伝えるべきです。エージェントの真剣味が変わります。他社に取られるわけにいかない、という感覚からサービスの質やレスポンスの速さに影響が少なからずあると見ています。家電量販店をハシゴして最安値交渉をする感覚と似ていますね。(伝わるかな・・・)

3.軸を伝える

自分が転職によってなんとしても手に入れたいもの、その優先順位(転職の軸)をはじめにエージェントに伝えましょう。

こちらの真剣さがエージェントを動かします。それだけでなく、その軸があることで、エージェント側も提供する情報を絞ることができます。得られる情報があなたに沿ったものとなり、その質がグンとあがるでしょう。興味のない企業の紹介や書類選考を勧められる機会もなくなり、圧倒的に無駄が省かれ、密度の高い転職活動ができます。シークレット求人の紹介もあり得ます。何より、軸が決まっている転職者は真剣に転職をしているので採用の可能性が高い、と判断され上客扱いされます。

4.「いつまでに転職予定?」の質問には3ヶ月程度がベスト

エージェントは絶対に「いつまでに転職したいですか」と質問します。そのときに間違っても「まだ決めていない」とか「1年」なんていう気の抜けたことを言わないことです。いいですか、エージェントはあなたの採用が決まらないと報酬がないわけですよ。本当に転職をするかどうかさえ怪しい顧客の相手なんかすると思いますか?しません。絶対にしないんです。ベストアンサーは「今から3ヶ月後です、あくまで予定ですが」です。3ヶ月という期間が絶妙で、いますぐ動いてくれる最長期間になります。半年というと、今からすぐにエージェントは動きません。後回しにされます。3ヶ月なら、今すぐ動きます。もし、あなたが「え、3ヶ月なんて早すぎ。心の準備が」って思うなら、それはこの章を読むのが早すぎです。厳しいことを言うようですが、転職の覚悟を決めるところからやり直したほうがいいでしょう。エージェント利用するならもう覚悟が決まった後にすべきです。

5.主体性を保った質問をする

いわゆる「丸投げ」といわれる類の相談や質問はしないでください。

例:「どの業界がいいですか」ではなく「○○業界の動向はどうなんですか」
例:「私はここからどんなキャリア展開が可能ですか」ではなく「○○というゴールを目指したいのですが、どういうキャリア選択が有効だと思いますか」

あなたが主体性を失った時点で、エージェントサービスの利用だけでなく、転職活動そのものが難航します。あなたの人生を決められるのはあなただけ。一緒に転職活動するのではなく、あくまで互いに利用しているだけ。サービスを受ける人の中には、一定数、自分の足で歩くのをやめ、エージェントの方に寄りかかろうとする人がいます。その時点で、転職活動は失敗です。転職活動は自分で歩くから、やりきるから、成長できるし人生を変えられるんです。そのことを忘れないでください。

以上が、転職エージェントとの正しい付き合い方です。

ではいよいよ、書類を作っていきますよ。転職活動の佳境に突入です。

次は、【第七章】書類作成 〜履歴書編〜、です。

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