生き残るための投資思考 ~死守すべき5箇条~

No goal,No strategy

第一には、「投資目標無くして、戦略なし」です。

投資を始めるときの一般的な思考は、「何をどれくらい買えばいい?」というものでしょう。米株か、日本株か、成長株か、バリュー株か、個別株か、ETFか、スポットか、積立てか

…etc

しかし、最初からこんなことを考えるのは無駄だと思っています。なぜなら、まだゴールが定まってないからです。

投資を通して、いつ、どれくらい儲けて、それが自分の人生のどの部分にどれほどインパクトを持つべきなのか、まず考えるのはそこです。

  • ①どれくらいお金を増やすのか
  • ②いつ増えればいいのか
  • ③人生全体にどんな影響を期待するか

達成目標がない限り、失敗も成功もなく、まして戦略などあろうはずがありません。

勝ち負けの定義がない以上、勝負にならないわけです。

転職でも全く同じだな、と思っています。

参考:転職活動完全ロードマップ【第2章】転職の軸

何が何でもこれを手に入れてやる!という軸を持たない転職は全て無意味だな、と。

くどいようですが、麻雀も良い例ですね。

目標、状況、条件もなく手役や放銃リスクだけで「何を切る?」と考えるのは無意味だと感じます。

【結論】

  • 戦略の前に達成目標が必要

他人のアドバイスは全て無意味

同じ理由から、達成目標の異なる他人からのアドバイスは全て無意味だと思っています。無意味なだけならセーフですが、時として害です。

同じ投資家と言っても、エベレストに登ろうとしている人と、富士山に登ろうとしている人、来年の夏登ろうとしている人と、明日登ろうとしている人、など様々です。

「お金を増やす=山に登る」という大きな目標が一緒だからと言って、細かい達成目標・状況・条件が他人と全く同じなんてことはあり得ないので、このあたりを混同・錯覚しないように常に気を付けています。Twitterなど見ていると、いまだに本当に流されそうになってしまうので…

誰かが推奨している方法、銘柄をそのまま何も考えずに使用する、買う、ということは「投資家」を名乗る以上絶対にしてはならないことです。

わからないこと、納得できないことへの投資は、すなわち「出口を明確に想像できていない投資」に他ならないからです。山へ遭難しに出かけるようなものです。

他人の推奨銘柄を買うことを俗に「イナゴ投資」といいます。イナゴは一時、勝つことはできても、勝ち続けることはできません。自分の頭で理解していないポジションを持つことは、大きすぎるリスクです。絶対に辞めましょう。

ただ、推奨されている銘柄を自分でしっかり調べて納得することができればその限りではないです。要は、ポジションが自分のコントロール下にあるかどうか、ということです。

【結論】

  • 他人の投資は参考にしない
  • 参考にするのは戦略構築プロセス

投資に絶対はない

投資には「絶対」はありません。

どれだけ良い決算も、どれだけすてきなチャートパターンも、GAFAなど絶対的なブランドも、あくまで株価を上げる「確率」に寄与するだけです。

次の瞬間、天災がおこるかもしれない、戦争が起こるかもしれない、企業の工業が爆発するかもしれないし、飛行機が墜落するかもしれない、テロがあるかもしれないし、要人がとんでもない発言をするかもしれない、世界指折りの大富豪や、バカデカいヘッジファンドがきわめて内部的な理由で持ち株を売りたたくかもしれない…

そう、何が起こるか分からないんです。そして、何かが起こる可能性は想像よりずっと高い。

何が起こるかわからないけど、確率的に分がよさそうだから買う、何かが起これば即逃げる。

これを繰り返すことが相場で生き残る唯一の方法かと思います。

所詮は確率でしか投資できない、どんなものを買ったって、絶対儲かる、絶対安心なんて存在しない、リスクはいつでも隣にいる!と常に心に留めておく必要があります。

名著「ゾーン最終章」でマーク・ダグラスが述べていることを究極的に凝縮すれば、「相場に絶対はない、相場は確率ゲームである」となるでしょう。

【結論】

  • “絶対に儲かる”などと考えてリスク資産を買わない。
  • 損をする可能性、予測していない事態が起こる可能性は常に“絶対に”ある。

これは投資をする上で起訴中の基礎の心構えだと言えます。

損切りを武器とする

投資をしている以上、損はします。必ずします。

投資は損を減らし益を伸ばし、差額を手にするゲームです。

損切りの質こそが、負けない投資家の最大の特徴であることは間違いないと考えます。防御力に秀でるため以下3つの損切り合言葉を推奨します。

これだけできれば、“鉄壁”と言えます。

  • ①迷わない(最初から損切の位置を決めておく)
  • ②延ばさない(損切位置を変えない)
  • ③動揺しない(損切は必要経費)
  • ① ポジションを建ててから損切りのことを考えるのでは遅すぎます。常に買う前から、ここでは損を切る、と決めておくべきです。
  • ② ①で決めた損切ラインを途中で変更するのは避けます。これをするとほとんどの場合、傷口を広げる結果になります。やってみればわかりますが、メリットはゼロでデメリットしかない決断です。ただし、損が浅くなるように損切りのラインを変更することは、問題ないと考えますし、よくあることです。
  • ③ 損切りは必要経費、と勝っている投資家は口をそろえて言います。ケーキ屋さんが砂糖や生クリームを買うのと同じ感覚で損切ができれば、立派な投資家に成長したと言えます。

自分から崩れない(ナンピンをしない)

投資をしているとどうしてもうまくいかないことが出てきます。人と比べるとそれがより明確に感じられます。このとき、一発大逆転を狙ったり、投資額を増やしたりしたくなるものです。ですがこれがもっとも危険な思考であり、行動です。

相場から退場する人の一つの大きな特徴は、「自滅」です。相場が荒れて、退場した、なんていうともっともらしく聞こえますが、実情、相場が荒れたくらいで退場することなんてほとんどありません。相場が荒れるのは普通のことです。その荒れに耐えるために損切りをしたり、資金量を調節したり、指数を買ったり、投資家は様々工夫をしているわけです。

退場する場合や取り返しのつかない致命傷を負う場合の典型的なパターンは、ナンピン、です。

下がった株をひたすら買い続ける、というものです。損切りの逆を行く行動です。自分の想定を過信したり、ポジションに対して意地になったりして、ナンピンをします。これをやめるだけで相場での生存率は飛躍的に向上します。ナンピンは負けを認めず自滅していく極めて危険な行動です。ナンピンの果てに転がった死骸を飲み込んで今日も市場は太っていくのです。

【例外】

ここからは完全に自論ですが、超長期で指数を持つ場合、ナンピン買いも戦略になりうると思っています。例えば、VOO、VTI、VIGなどです。アメリカ経済の今後数十年の見通しは、他国を完全に上回っていますから、老後まで売らない、ずっと持ち続ける!という場合には、安いところ、下がったところで買う、というのはあり得ます。

これは、規模(アメリカ経済全体)と時間枠(数十年レベル)によって、株価が下がった後に上に戻る確率が最大化されているので、戦略として成立していると考えます。

規模と時間枠が小さく短くなれば、戦略としての意味を失います。

【まとめ】

  • 明確な投資目標を持ち、手法はそこから逆算すること
  • 他人のアドバイスは全て雑音、自分で吟味し結論付けること
  • 相場に絶対はない
  • 損切りを武器とすること
  • 自滅しない(ナンピンしない)

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